転職向け

30代・40代未経験からエンジニア転職は可能か【2026年】公表データから考える

プログラミングスクールを検討する30代・40代の方から多く聞かれるのが「この年齢から未経験でエンジニア転職できるのか」という不安です。この記事では、当サイトが掲載しているスクールの年齢制限の実態と、公表されている転職実績データをもとに、30代・40代からの転職について事実を整理しました(2026年9月確認)。

年齢制限があるスクール・ないスクール

まず知っておきたいのは、年齢制限を設けているスクールと設けていないスクールが混在しているという事実です。

スクール 年齢制限 備考
ネットビジョンアカデミー 19〜32歳 無料コースの対象年齢。33歳以上は対象外
無料PHPスクール 18〜32歳 就職支援コースの対象年齢
ポテパンキャンプ(U29コース) 29歳以下 有料の「Railsキャリアコース」は年齢制限なし
RUNTEQ 制限なし 30代の転職成功データを公表(後述)

年齢制限があるスクールの多くは、無料コースや若年層限定の就職支援プログラム(受講料を採用企業からの紹介料でまかなう仕組み)で、ビジネスモデル上30代以上を対象外にしているケースです。年齢制限がある=30代・40代が転職に不利という意味ではなく、そのスクールの料金体系の前提が違うだけだと理解しておくと、必要以上に落ち込まずに済みます。対象外という表示は、門前払いのように見えてしまうものです。ただ、その線は本人の力を測って引かれたものではないので、選べる候補が少し減ったくらいに受け止めておけば十分です。

転職市場全体で見る30代・40代の動き

プログラミングスクール個別のデータだけでなく、転職市場全体でも30代・40代の動きがどう変化しているかを見ておきます。doda(パーソルキャリア)が2026年4月13日に公表した「転職者の平均年齢」調査(doda利用者の2025年1〜12月の転職実績、有効回答約6万件が対象。IT・エンジニア職に限らない全職種の集計です)によると、2025年の転職者の年代別割合は30〜34歳22.2%・35〜39歳12.6%・40歳以上17.5%でした。

注目したいのは経年の変化です。「40歳以上」の割合は2022年の13.9%から2025年の17.5%へと上昇しており、20代前半(24歳以下)の割合も同時に9.1%から11.6%へ増えています。つまり転職市場全体で見ても、年齢層が中央(20代後半〜30代前半)に偏らず、両端に広がる傾向が続いています。これはIT業界・未経験転職に限定した数字ではなく、全職種・全年代を対象にした転職市場全体の傾向である点に注意してください。IT職に限った話ではないにしても、40歳以上の転職が珍しいものではなくなってきている流れは、年齢を理由に一歩目をためらっている人にとって考え直す材料になると感じます。

求人票の年齢制限は違法にならないのか

ネットビジョンアカデミー(19〜32歳)や無料PHPスクール(18〜32歳)のように、スクールの就職支援コースには年齢の上限があります。「求人に年齢制限を設けるのは違法では」と疑問に思う方もいるかもしれないので、制度面を整理しておきます。

労働施策総合推進法(旧・雇用対策法)は、労働者の募集・採用にあたって原則として年齢制限を禁止しています(2007年の法改正で義務化)。ただし例外事由が6つ定められており、そのうち「例外事由3号イ」は「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、新規学卒者等の特定の年齢層を対象とする場合」に年齢制限を認めるものです。厚生労働省の資料では、この例外は企業が若年者を長期的に育成する採用枠を想定した規定とされています。

ここで正直に述べておくと、当サイトが確認した範囲では、この例外事由の規定はハローワーク等を通じた「求人」を主な対象にした整理であり、スクールの受講対象年齢(入学条件)そのものに同じ法律が直接適用されるかどうかは、公式に明言している情報源が見当たりませんでした。無料の就職支援コースが採用企業からの紹介料でビジネスモデルを成立させている以上、紹介先の求人動向に合わせて対象年齢を設定している可能性はありますが、断定はできません。気になる場合は各スクールの利用規約や運営会社に直接確認することをおすすめします。

公表されている転職実績データから見る30代の実態

各スクールが公表している転職実績のうち、年代別の数字まで出しているものは多くありません。当サイトが確認できた範囲では、RUNTEQが2026年2月に公表した「RUNTEQ生 就職実態レポート2026」に、20代・30代別の内定承諾率が含まれています。

項目 調査結果
3ヶ月以内の内定承諾率(全体) 77.6%
3ヶ月以内の内定承諾率(20代) 81.8%
3ヶ月以内の内定承諾率(30代) 70.8%

このデータから読み取れるのは、30代でも3ヶ月以内の内定承諾率が7割を超えているという事実です。20代と比べると差はありますが、「30代だから転職できない」と言い切れる水準ではありません。ただし注意点もあります。この調査は「エンジニア職に就職した卒業生147名」を対象にしたもので、途中で学習を離脱した人や就職に至らなかった人は含まれていません。また、この調査に40代のデータは含まれておらず、当サイトが確認できた範囲では40代に特化した公表データを持つスクールは見当たりませんでした。40代からの転職を検討する場合は、この点を踏まえたうえで、個別のカウンセリングで実際の実績を確認することをおすすめします。

「応募社数」と「就職先の傾向」から見えること

同じRUNTEQの調査には、年代別ではありませんが、転職活動の実態を示す数字がほかにもあります。平均応募社数は14社(10社以内に収まった人が67.9%、20社以内が85.0%)で、未経験転職としては少なめの部類とされています。就職先の内訳は自社開発企業53.1%、受託開発企業27.9%で、合わせて81.0%が開発中心の企業です。前職で身につけた業界の知識を開発の現場に持ち込みたい人にとって、開発を中心とする企業に進む道が多く見えることは心強い材料です。

この数字が示しているのは、未経験からの転職が「大量応募してようやく1社に拾ってもらう」という状況ばかりではないということです。ただし、これはあくまでRUNTEQという1校の卒業生データであり、年齢を問わず全ての未経験転職に当てはまるわけではありません。他のスクールを検討する場合も、応募社数や就職先の傾向についてカウンセリングの場で質問しておくと、入会後の見通しが立てやすくなります。

経験を積んだ後、年収はどう変わっていくのか

未経験転職直後の年収だけでなく、その先の伸び方も気になるところです。求人ボックス給料ナビの集計では、Webエンジニアの平均年収は年齢とともに上昇しており、30〜34歳で約533万円・35〜39歳で約573万円・40〜44歳で約621万円・45〜49歳で約651万円となっています。

ただしこの数字は在職しているエンジニア全体の年齢別分布であり、未経験からスクールを卒業して転職した直後の年収ではありません。前述のRUNTEQの調査(入社1年目350〜450万円)と比べると開きがありますが、これは「未経験転職の初任給」と「その年齢層の在職者全体の平均」という異なる母集団を比較しているためです。経験を積みながら年収が伸びていく大まかな道筋の参考値としてとらえてください。転職直後の年収だけを前職と比べると、見劣りして見えるのは避けられません。何年かけて取り戻すつもりなのかを自分の中で決めておくと、目先の数字に振り回されずに済みます。

また、JACリクルートメント(外資系・ハイクラス層に強い転職エージェント)が扱う40代のIT転職では、平均年収925.9万円という数字も公表されています(2025年11月公開、2026年6月30日最終更新の記事)。ただしこれはITプロジェクトマネージャーやコンサルタントなど、豊富な実務経験を前提としたハイクラス求人の集計であり、未経験からの転職者が到達できる水準ではありません。あくまで「経験を積んだ先にこういう水準の求人も存在する」という長期的な見通しの一つとして紹介します。

30代・40代が転職を目指すときに意識したいこと

  • 未経験可の求人の実態を早めに調べる。年齢が上がるほど、求人票の「未経験可」が実際にどの年齢層まで想定しているかにばらつきが出やすくなります。スクールのキャリアサポートで紹介される求人の年齢層を、入会前の相談で確認しておくと目算が立てやすくなります
  • これまでの経験と組み合わせる。前職の業界知識やマネジメント経験は、未経験エンジニアの中でも差別化の材料になります。前職と関連のある業界のシステム開発企業を視野に入れると、選択肢が広がることがあります
  • 年収の現実的な水準を把握する。RUNTEQの調査では入社1年目の年収は350〜450万円とされています。前職の年収から下がる可能性がある前提で、家計への影響を事前に検討しておく必要があります
  • 転職保証の有無を確認する。RUNTEQのように転職保証制度がないスクールもあります。「保証があるから安心」という基準だけで選ばず、実際の転職支援の中身(キャリアアドバイザーの伴走期間、紹介企業の傾向)を確認してください

年齢を理由に不安を感じたときの考え方

年齢を理由にした不安は、実際の求人市場よりも「なんとなくのイメージ」から来ていることが少なくありません。上記のRUNTEQのデータのように、30代でも一定の割合で転職が成立しているという事実がある一方、20代と比べて選択肢が狭まる面があるのも事実です。どちらか一方だけを見て判断するのではなく、無料カウンセリングで自分の経歴・年齢を伝えたうえで、現実的な選択肢を具体的に聞いてみることをおすすめします。

30代・40代からのエンジニア転職に関するよくある質問

40代からでもエンジニア転職は可能ですか

当サイトが確認できた範囲では、40代に特化した転職実績データを公表しているスクールは見当たりませんでした。可能性がないとは言えませんが、20代・30代と比べて情報が少ない年齢層であることは理解したうえで、個別のカウンセリングで実際の実績や紹介先の傾向を確認することをおすすめします。

年齢制限のあるスクールに申し込めない場合、どうすればいいですか

年齢制限があるスクールは主に無料コースや若年層向けプログラムです。RUNTEQのように年齢制限のない有料スクールも多数あるため、当サイトのプログラミングスクールおすすめ比較10選から年齢制限のない選択肢を確認してください。

30代・40代は未経験でも給付金を使えますか

専門実践教育訓練給付金など公的な給付金制度自体に年齢の上限はなく、雇用保険の加入期間などの条件を満たせば年齢に関わらず利用できます。詳細は当サイトの給付金が使えるプログラミングスクール一覧を参考にしてください。

前職の経験は活かせますか

業界知識やマネジメント経験は、未経験エンジニアの中でも差別化の材料になることがあります。前職と関連のある業界のシステム開発企業を視野に入れると、選択肢が広がる場合があります。

年収は下がりますか

RUNTEQの調査では入社1年目の年収は350〜450万円とされています。前職の年収によっては一時的に下がる可能性があるため、家計への影響を事前に検討しておくことをおすすめします。ただし同調査では入社3年目に450〜600万円以上、4年目以降は約3割が700万円超という数字も出ており、長期的な視点で判断する材料になります。

年齢よりも重視すべきことはありますか

各スクールの転職支援の中身(キャリアアドバイザーの伴走期間、紹介企業の傾向、転職保証の有無)と、自分の学習に使える時間を現実的に見積もることです。年齢だけでなく、これらの条件を総合して判断することをおすすめします。

求人に年齢制限があるのは違法ではないのですか

労働施策総合推進法では原則として求人の年齢制限は禁止されていますが、「長期勤続によるキャリア形成を目的に新規学卒者等の特定年齢層を対象とする場合」など6つの例外事由が認められています。スクールの受講対象年齢そのものにこの法律が直接適用されるかは公式に明言した情報源が見当たらず、断定はできません。

年齢が上がるほど年収は上がるのですか

求人ボックスの集計では、在職エンジニア全体の平均年収は年齢とともに上昇する傾向があります(30代前半で約533万円、40代前半で約621万円など)。ただしこれは未経験転職直後の年収ではなく、経験を積んだ在職者全体の分布です。未経験からの転職直後は、年齢に関わらずまず初任給の水準からのスタートになります。

まとめ

30代・40代からのエンジニア転職は、年齢制限のあるスクールを除けば選択肢自体は用意されています。RUNTEQの公表データでは30代でも3ヶ月以内の内定承諾率が7割を超えており、「30代だから難しい」と一律に言い切れる状況ではありません。一方で40代に特化した公表データは見当たらず、年齢が上がるほど個別の確認が重要になります。無料カウンセリングで自分の経歴・年齢を具体的に伝え、実際の転職支援の中身を確認したうえで判断することをおすすめします。

参考:RUNTEQ「RUNTEQ生 就職実態レポート2026」(2026年2月26日公表)、各スクール公式サイトの情報(2026年9月確認)。転職実績は各スクールの自社調査によるもので、個人の結果を保証するものではありません。

あわせて読みたい関連記事

スクール選びで、あわせて確認しておきたい記事です。

-転職向け